伸子 (Shinshi)

伸子(籡、しんし)は、和服の洗い張り(洗濯)や反物を染色する際に、用布の両長辺にその両端を刺して弓 (武器)形に張りわたし、布を縮ませず、幅を保たせるように支えるための道具。
ふつう1反当たりに300本ほど用いられる。

概要
共爪(ともづめ):細い竹串の末端をとがらせたもの。
竹串の両端の皮の部分を残して削り、小角状の胯(また)を付けて尖らせる。
皮が側面の残っているもののほうが保存や使用に際して便利である。

金爪:竹ひごの両端に、鉄や真鍮、亜鉛などで作られた針を植え込むんだもの。
使用前に、両端から2から3cmほど、針の周囲を油焼しておくと針のすべりがよくなる。
金爪のもののほうが多く用いられており、中でも真鍮製のものが錆びがつかなくてよいとされる。

大きさは、曲尺1尺3寸くらいの並幅用と、曲尺2尺6寸くらいの大幅用がある。

用途別にさまざまな種類があるが、一般家庭用としては、木綿張と絹張とで用が足り、この両用を兼ねたものに紬張がある。
木綿張は張力が強い大きく、絹張はやや張力が弱く細い。
また厚地用と薄地用がある。

[English Translation]