破墨山水 (Haboku-sansui)

破墨山水(はぼくさんすい)とは破墨の技法(後述)を用いて描かれた山水画のこと。
雪舟の「破墨山水図」が著名である。

「破墨山水図」

「破墨山水図」は、雪舟が1495年に制作し、弟子の宗淵に与えた山水画。
東京国立博物館に所蔵される。
雪舟自身の長文の自題がある。
自題の中に「破墨の法」を明で学んだと述べているので、この名がある。
しかし、技法的には「溌墨山水」だという意見もある。

破墨という技法
「破墨」という用語は唐代後半から使用されてきたが、時代や文脈によって意味が違っている。

現在の水墨画では、「墨点と、墨の濃淡で立体感をあらわすこと」である。
「淡墨で要所を描き乾かないうちに濃墨を点じる技法」という解説もある。
濃墨が淡墨をはじき、「濃墨が淡墨を破る」(黄公望、写山水訣)効果を生む。
水墨画の技法として、元 (王朝)時代以降広く使用されている。
輪郭線を中心にした「白描」に対立する技法である。
ただ、輪郭線を全く使用せず墨面だけで表現する「溌墨」とは異なる。

「破墨」という用語は、書道においては、墨線と墨線が交差して、墨をはじいたような効果をだす現象に使用される。
唐代後半には、「速く鋭い筆法で描く墨点の集合で表現する山水」の意味だったらしい(何恵鑑)。

[English Translation]