算盤坊主 (Soroban Bozu (Abacus imp))

算盤坊主(そろばんぼうず)または算盤小僧(そろばんこぞう)は、丹波国(京都府)に伝わる妖怪。

概要

人の気配のない道端の木の下などで、そろばんをはじくような音をさせ、人々を脅かす。
人間が音の方へ近づくと音は消え、別の場所から音を出し、人前に姿を現すことはないという。

船井郡西別院村笑路(現:亀岡市)では、夜中に笑路の西光寺の近くを通ると、寺のそばにあるカヤの木の下に姿を現すとされ、その名の通り坊主の姿の男が木の下で盛んに算盤を弾いているという。
その寺では、計算を間違えて和尚に叱られた坊主が、その木で首を吊って自殺したと言われいる。
その坊主の霊と言われている。
また、タヌキの仕業ともいわれる。

また、この西光寺の隣の素盞嗚神社でも、毎晩午前0時か1時頃、境内の木の下に少年の姿が現れて算盤を弾き出すという。
一説によれば、この少年は西光寺の開山萬安英種という和尚で、幼い頃に夜中に人知れず勉学に励んでいた姿だとされる。

[English Translation]