西行桜 (Saigyo-zakura (Saigyo's Cherry Blossoms))

西行桜(さいぎょうざくら)は、世阿弥作の能楽作品。
成立は室町時代。
詳細は右記を参照。

あらすじ

京都、西行の庵室。
春になると、美しい桜が咲き、多くの人々が花見に訪れる。
しかし、今年、西行は思うところがあって、花見を禁止した。
一人で桜を愛でていると、例年通り多くの人々がやってきた。
桜を愛でていた西行は、遥々やってきた人を追い返す訳にもいかず、招き入れた。
西行は、「美しさゆえに人をひきつけるのが桜の罪なところだ」という歌を詠んだ。
夜すがら桜を眺めようと、木陰に休らう。

その夢に老桜の精が現れ、「桜の咎とはなんだ」と聞く。
「桜はただ咲くだけのもので、咎などあるわけがない。」と言う。
「煩わしいと思うのも人の心だ」と西行を諭す。
老桜の精は、桜の名所を西行に教え、舞を舞う。
そうこうしているうちに、西行の夢が覚めた。
老桜の精もきえ、ただ老木の桜がひっそりと息づいているのだった。

[English Translation]