餅花 (Mochibana)

餅花(もちばな)とは、正月とくに小正月に、ヌルデ・エノキ・ヤナギなどの木に小さく切った餅や団子をさして飾るもの。
一年の五穀豊穣を祈願する予祝芸能の意味をもつとされる。
左義長の行事で飾ったり、食べたりする地方も多い。

餅花のいろいろ

長野県などでは、枝垂れ柳を使って稲穂の垂れるかたちにつくり、豊作を表現している。
これを稲の花とよぶ。
粟穂稗穂(あわぼひえぼ)も同じ。

岐阜県(主に高山市・飛騨市)では花餅(はなもち)と呼ばれ、正月の装飾用品として定着している。

東日本一帯に広がるものに繭玉(まゆだま)がある。
米の粉をカイコの繭のかたちにして木にさしたもの。
養蚕に関連の深い道具などをいっしょに飾る地方もある。
カイコの安全を祈願したものだが、これも餅花の一種である。
小正月が終わる頃にもぎとり焼いて食べる。

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