氷上川継 (HIKAMI no Kawatsugu)

氷上 川継(ひかみ の かわつぐ、生没年不詳)は奈良時代から平安時代初期の皇族。
天武天皇の曾孫。
塩焼王(氷上塩焼)と不破内親王の子。
妻は藤原浜成(藤原京家)の娘法壱。
同母兄に氷上志計志麻呂がいる。
(同一人物との説もある)

父の塩焼王は臣籍降下して氷上真人姓を賜る。
天平宝字8年(764年)塩焼王は藤原仲麻呂の乱で偽帝に擁され処刑されたが、母の不破内親王と川継は罰されなかった。

宝亀10年(779年)従五位下に叙される。
延暦元年(782年)因幡国国司となる。
同年閏正月、川継の資人の大和乙人が武器を持って宮中に闖入して捕らえられる事件が起き、乙人は川継の謀反を自白した。
川継は逃亡するが大和国で捕らえられた。
極刑に値するところ死一等を減じられて伊豆国へ流罪となった。
不破内親王は淡路国へ流され、またこの事件に連座して舅の参議・藤原浜成、参議・大伴家持、右衛士督・坂上苅田麻呂らも処罰された。
(氷上川継の乱)

大同 (日本)元年(806年)罪を許され帰京。
従五位下に復す。
大同4年(809年)典薬頭。
弘仁3年(812年)伊豆守となる。
以後史書に記録がなく、間もなく他界したものと見られる。

[English Translation]