中村亀鶴 (NAKAMURA Kikaku)

中村 亀鶴(なかむら きかく)は、歌舞伎役者。
当代は2代目。
定紋は向い亀鶴菱。

初代

中村亀鶴 (初代)(1948年9月30日 - 1994年3月20日)本名・渡辺栄治郎。
屋号は天王寺屋 (歌舞伎)。
中村富十郎 (4代目)と中村芳子(島原・夕霧太夫)との子。
中村芳子は中村鴈治郎 (初代)の末娘。

父が吾妻徳穂との間に中村富十郎 (5代目)と山田元靖を儲けたあと、中村芳子と結婚して生まれた。
従って当代富十郎の異母弟。
1954年1月大阪歌舞伎座の「盲目物語」の小督役で中村栄治郎の名で初舞台。
新歌舞伎座出演中に、京都の知人女性のマンションから転落死。
自殺の疑いがもたれ警察で調べたが、結論は公表されていない。

2代目

中村亀鶴 (2代目)(1972年6月18日 -)屋号は八幡屋。
初代の長男。
旧名・中村芳彦。

京都府生まれ。
初代中村鴈治郎の愛娘中村芳子の孫。

四歳の時、『時雨の炬燵』の倅勘太郎で初舞台。

御曹司といわれる出生ながら、国立劇場の第十期歌舞伎研修生養成所出身という珍しい経歴を持つ。
中村富十郎の部屋子(弟子)時代を経て、2001年に2代目中村亀鶴襲名。

歌舞伎に適した錦絵のような古風な舞台顔に、柔らかい身体に恵まれている。

口跡のよさと、踊りに定評がある。
2004年(平成16年)大阪松竹座での浪花花形歌舞伎での『女殺油地獄』の河内屋与兵衛では現代にも通じる屈折した青年の心情を細やかに演じ、翳りのある色気がこのひとの魅力の一つであることをみせた。

2006年には劇団コーンフレークス『センチメンタル・ヤスコ』天童役で現代劇にも参加した。

平成11年国立劇場特別賞。
12年日本俳優協会奨励賞。
平成18年京都府文化賞奨励賞。

[English Translation]