時原春風 (TOKIHARA no Harukaze)

時原 春風(ときはら の はるかぜ、生没年不詳)は、平安時代前期の書家として著名。

略歴

本来は秦氏(姓は忌寸)であった。
貞観 (日本)5年(863年)9月に時原宿禰に改姓した。
元慶8年(884年)叙爵。
仁和3年(887年)7月、光孝天皇から朝臣姓を賜った。

太政官給公験牒

貞観8年(866年)、円珍が太政官より公験を下付されたが、1~2字書き誤りがあった。
そのため春風に依頼して書き直させた。
円珍はこの春風の後本を正本とし、内印を申請したと言われる。
このときの春風の書道が『太政官給公験牒』(だじょうかんきゅうくげんちょう)であり、園城寺に所蔵されている。
書体は楷書体、書風は唐風である。
字形が整斉にして点画に骨力があり、清爽明快である。

[English Translation]