紀止 (Kishi)

紀止（きし、男性、生年（1753年±10） - 卒年（1799年以降））は、江戸時代中期の日本の篆刻家である。

字は子基または仲敬、号 (称号)に鹿銜・三学がある。
通称は西村敬三。
京都の人。

略伝
幼少のころから学問を好み、永田観鵞門下で書の手習いをよくした。
また篆刻も嗜んだ。
若いときに方寸の青田石の印面に「仁義礼智信」の五文字を刻し、天明2年（1782年）には一寸八分の印面に千字文を刻し有名になる。
前川虚舟と並び細字篆刻の第一人者と見られる。
釈慈周はその技を絶賛し七言絶句を贈っている。
寛政3年（1791年）に丸山にて賀宴を催し、数百人以上の来場があった。
その宴の中で105方の印を刻し、『利其器斎印譜』とした。
他に印譜『利其器斎印稿』がある。