大谷大学 (Otani University)

真宗大谷派の大学である。

概要
1665年、真宗本廟の寺内に設置された学寮を起源とする。
1678年、資材の寄進を得て東本願寺の別邸渉成園内に移り、さらに1755年、規模を拡大して高倉通魚棚(五条下ル)に移転、以後「高倉学寮」と称された。
1868年、仏教以外の学問を研究・教育する護法場を付置。
1896年、真宗大学と真宗高倉大学寮に分化し、1901年、真宗大学が東京巣鴨に移転・開校、学監(学長)に清沢満之が就任した。
1911年、再び真宗高倉大学寮と統合され真宗大谷大学と改称、高倉通魚棚の地に戻り、翌々年、現在地に移転した。
1923年、旧制大学に基づき、仏教研究及びこれと直接の関連を有する須要な学科を研究・教授する、文学部のみの単科大学として大谷大学が開設された。
1949年、新制大学となる。

開設時以来、文科系単科大学としての規模・内容を堅持し、建学の理念として、各専門分野の綿密な研究・教授を通じた、自己の信念確立への方向性と深い教養とを持った人物の育成を掲げる。
鈴木大拙をはじめ著名な学者が教授として在任した。
また、曽我量深、金子大栄、山口益等の、近現代を代表する仏教思想家・仏教学者を輩出している。
卒業生は、専門分野における特性を反映し、僧侶・教員・図書館司書・博物館学芸員・社会福祉・出版等々、幅広い分野において活躍している。

付置の図書館は、蔵書数74万冊。
永年にわたり蓄積された内外の貴重典籍の公開、各専門分野の学術書・重要図書の網羅的な収集・公開が行なわれており、文科系単科大学としては質量ともに国内随一を誇る。
博物館には、12,000点余りの文化財が収蔵され、随時展観されている。
収蔵品には、『三教指帰注集』(空海著『三教指帰』の古注釈)、『春記』(平安時代の貴族藤原資房の日記)、『選択本願念仏集』(法然著)、「湯浅景基寄進状」(明恵の自筆署名あり)などの国の重要文化財8点が含まれている。

沿革
1665年 学寮、東本願寺の寺内に創設
1678年 学寮、東本願寺の別邸渉成園内に移転
1755年 学寮、高倉通魚棚(五条下ル)に移転。
以後、「高倉学寮」と称される

1868年 学寮に護法場を付置
1896年 真宗大学と真宗高倉大学寮とに分化
1897年 真宗大学、初代学監に占部観順が就任
1899年 真宗大学、私立学校令により認可。
関根仁応主幹が大学代表者として認可

1901年 真宗大学、東京巣鴨に移転開校。
学監(大学代表者)に清沢満之就任 1)

1904年 真宗大学、専門学校令により認可
1911年 真宗大学、真宗高倉大学寮と統合され、真宗大谷大学と改称。
高倉通魚棚の地に戻る

1913年 現在地に移転
1923年 旧制大学による大谷大学開設(文学部)、真宗大谷大学を専門部に改組
1949年 大谷大学(新制)開設(文学部仏教学科、哲学科、史文学科)
1950年 短期大学部開設(仏教科)
1953年 大学院修士課程開設(文学研究科)
1955年 大学院博士課程開設(文学研究科)
1963年 短期大学部に国文科増設
1965年 文学部を真宗学、仏教学、哲学、社会学、史学、文学の六学科に改組
1966年 短期大学部に幼児教育科増設
1981年 真宗総合研究所開設
1992年 短期大学部国文科を文化学科に改組
1993年 文学部に国際文化学科増設
2000年 文学部に人文情報学科増設
2000年 東京巣鴨(上池袋)の宮仲公園に「大谷大学開学の碑」(小川一乗学長揮亳)を建立
2001年 真宗総合学術センター響流館竣工
2003年 博物館開館

1)大谷大学は真宗大学東京移転を「大学近代化」とし、清沢満之を「初代学長」とする。

学部・学科
文学部(専攻できる分野)
真宗学科(真宗学)
仏教学科(仏教学)
哲学科(西洋哲学・倫理学・宗教学・教育学)
社会学科(現代社会学・文化人類学・社会福祉学・臨床心理学)
史学科(国史学・日本仏教史学・東洋史学・東洋仏教史学)
文学科(国文学・中国文学・英文学・ドイツ文学)
国際文化学科(国際文化学)
人文情報学科(人文情報学)

大谷大学短期大学部(設置コース)
仏教科
文化学科(文化コース・情報コース)
幼児教育保育科

大学院
文学研究科
修士課程(真宗学・仏教学・哲学・社会学・仏教文化・国際文化)
博士後期課程(真宗学・仏教学・哲学・社会学・仏教文化・国際文化)

付置機関
真宗総合研究所
博物館

附属施設
大谷幼稚園(宇治市木幡御蔵山)

系列校
九州大谷短期大学(福岡県筑後市蔵数)
大谷中学校・高等学校_(京都)(京都市東山区今熊野)

施設概要
本部キャンパス(京都市北区小山上総町)
博綜館[本部棟](学長室、企画室、会議室、総務部、入学センター、人権センター、学生相談室、保健室、演習室、教員研究室)
尋源館[登録文化財〈1913年竣工〉・旧本館](同窓会、校友センター、尋源講堂、教室)
響流館[真宗総合学術センター](図書館、グループ閲覧室、総合研究室〈文学部・大学院〉、博物館、博物館学課程実習室、真宗総合研究所、メディアホール、マルチメディア演習室、教育研究支援部、ギャラリー、書店、購買部)
講堂棟(大講堂、大食堂、多目的ホール、談話室〈和・洋〉、ラウンジ、リハーサル室)
至誠館(学生支援部〈学生課、進路就職センター〉、教務部、教職・福祉相談室)
聞思館(教員研究室)
体育館(アリーナ、トレーニングルーム、練習室)
1号館(教室、情報処理教室、大谷学会・学内学会事務室、学生談話室、カフェ・テラス「ビッグバレー」〈喫茶室〉)
2号館(短期大学部〈仏教科・文化学科・幼児教育保育科〉各研究室、音楽・図工・小児保健・栄養 各実習室、教室、教員研究室)
3号館[情報処理実習棟](デジタルコンテンツ制作スタジオ、編集室、デジタルデータ加工室、演習室、教室)
部室棟(各クラブボックス)

湖西キャンパス(大津市雄琴)
グラウンド(野球場、サッカー競技場、陸上競技場)
サブグラウンド
テニスコート
トレーニングルーム
セミナーハウス(研修室、練習室、宿泊室〈和・洋〉、食堂、大浴場)

学寮
貫練学寮男子寮(京都市北区大宮薬師山西町)
自灯学寮女子寮(京都市左京区松ヶ崎御所ノ内町)

年間行事
4月
入学式
オリエンテーション
若葉祭(新入生歓迎行事)
6月
宗祖親鸞聖人誕生会
「卒業論文」(文学部)、「卒業研究」(短大)、「修士論文」(大学院)題目提出
7月
前期定期試験
8月
夏期休暇
9月
集中講義、後期授業開始
10月
開学記念日
「卒業研究」(短大仏教科・文化学科)提出
11月
紫明祭(学園祭)
指定校制推薦入学
公募制推薦入試A方式、B方式
大学報恩講
「卒業研究」(短大幼児教育科)提出
12月
「修士論文」(大学院)提出
冬期休暇
1月
「卒業論文」(文学部)提出
大学入試センター試験利用入試
後期定期試験
「卒業論文」口述試問
2月
一般入試第1期
3月
一般入試第2期
卒業証書及び学位記授与式

[English Translation]