法親王 (Hoshinno)

法親王(ほっしんのう)とは、日本の皇室において出家して僧籍となった親王のこと。
入道親王、法師親王、禅師親王ともいった。

法親王の起源及び変遷

平安時代まで出家した親王は、入道親王、法師親王、禅師親王と呼称していたが、白河天皇の皇子が 出家後に親王宣下を受けたことで、覚行法親王と呼ばれて以来、出家後に親王になった皇族の称として定着した。
これに対して親王宣下を受けた親王が後に出家した場合には入道親王と呼称していたが、後にその用例の区別は次第になくなり、広く僧籍にある親王の意味で用いられるようになった。

法親王は幕末まで皇室と縁の深い門跡の任を務める役割を果たしていたが、明治時代初頭、明治維新がはじると僧籍の皇族は次々に還俗し、仁和寺宮純仁法親王が小松宮彰仁親王、輪王寺宮公現法親王が北白川宮能久親王、知恩院宮尊秀法親王が華頂宮博経親王、梶井宮覚諄入道親王が後に梨本宮守脩親王として世俗に戻るなどして、明治以降は僧籍の親王はいなくなり、法親王の呼称も用いられなくなった。

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